【レポート】シェアリング@千代田 スタートアップ編 プロジェクト実践イベント 講師デビュー説明会~仕事・趣味の経験をシェアしよう! with シニア大楽

仕事や趣味での経験から得た知識、技能を多くの人に伝えることは社会貢献でもあり、新しい生きがいにもなります。シニアの講師デビュー応援と派遣の事業に取り組んでいる「NPO法人シニア大楽」では、講師紹介センターに様々なジャンルの講師が現在約400名登録し、自治体等が主催する生涯学習講座や企業研修セミナーなどへの講師派遣も行っています。

2019年3月11日(日)に開催された今回のイベントでは、千代田区の方を対象として、シニア大楽の活動と講師登録について紹介しながら、自分の経験をどのように地域の方とシェアし、活かせるのかを考える場として開催しました。

まずは、藤井代表より、シニア大楽を立ち上げた経緯や思い、活動についての紹介がありました。定年退職後は、余暇の時間と思いがちですが働いてきた時間と同じくらいの時間があるため、生きがいを持って暮らすことが大事であること、また、長年働いてきた人、生きてきた人には必ず、得意なことがあるという考えから、シニア大楽を立ち上げたとのことです。また、色々な生涯学習施設や高齢者関連施設で、適切な講師が不足しているというのも実情であり、そうしたところに講師をつなげることで、社会貢献にもなります。

そして、シニア大楽の講師が大事にしていることは、「市民の生活目線」「生の声で伝えること」です。大学教授のお話は専門的ではありますが、生活者から遠かったり難しすぎるということがあります。一生活者として、自分の経験を生の声で伝えることが、聞いてくださる人に共感を得ることができ、また、人気の講座となるようです。例えば、環境問題も、環境問題に携わった人だけが話すのではなく、電力会社や石油会社に勤めていた方も、違った切り口から話せるとのことです。そのような視点や発想で取組んでいることが、シニア大楽のよさでもあり、誰でもそれぞれを持っている経験を活かせることにつながっていると言えます。

藤井代表の話の後は、参加者がどんな経験をしてきたを出し合い、それがどのような形で講師として伝えることができるのかについて、話し合いました。皆さん、自分だけでは、何もできないとか、経験がないと思いこんでしまいがちですが、他の人と話すことで、その人の中にある興味深い経験や知見が引き出されていきました。

その後、講師登録などのコツについて、藤井代表より、講座タイトルを生活者目線で簡潔に分かり易く伝えること、肩書に説得力が増すような工夫することなどが話されました。

千代田区には、色々な経験をされている方や資格をお持ちの方などが大勢いらっしゃいます。その方々の経験をシェアし、地域に還元することで、地域の中に新しい繋がりが生まれたり、その人自身の地域での接点も見つかります。NPO法人シニア大楽の「自分の経験から講師をする」スキームもまた、新しい繋がりづくりの一つのアプローチ方法であると言えます。