【レポート】シェアリング@千代田 スタートアップ編 プロジェクト実践イベント 小1プロブレムへの準備法 ~就学準備小学校の最初の日に向けて準備できることを考えよう~ with 就学準備教室りりーふ
「子どもたちが安心して小学校に入学して、楽しい毎日を送ってほしい」。そんな願いは親なら誰もが思うことです。しかし共働き世帯の増加に伴い、幼稚園に比べ1クラスあたりが少人数の保育園に通う子どもが増えたことや、幼児期の体験の変化から、授業中の離席や、先生の話が聞けない、うまく友達ができないといった「小1プロブレム」が全国的な問題となっています。
特に千代田区では、住んでいる地域から遠い保育園に通うケースも多く、地域に知り合いがほとんどいない、小学校入学時に子ども自身も知り合いがほとんどいないなどの事情が加わります。
その問題の解消を目的のひとつとして、就学準備教室りりーふでは、就学準備教室を開催し、子ども達が小集団活動を体験し、学校生活に必要な学習姿勢や他者とのコミュニケーション力が自然と身につくプログラムを、月1回開催しています。りりーふの代表村上さんは、マンション・コミュニティゼミの参加者でもあり、これまでは主に神田地区のみで開催してきた就学準備教室を、他地区にも広げたいとお考えでした。
そこで2019年2月23日(日)、就学準備教室りりーふとちよだコミュニティラボの共催で、開催場所を通常とは異なる麹町地区として、就学準備教室の体験会と子供の集団生活に向けての勉強会を開催しました。
体験会&勉強会では、子どもたちの就学前の経験や自信をもって学校生活を送れるようになるための親同士の経験の共有や助け合いの関係づくりに必要なことや、就学準備教室を区内に広げるにはどうしたらいいかも共に考えました。
当日は、「国語:書字トレーニング ~鉛筆の基本」をテーマに体験会が行われ、親子8組の参加がありました。
8名の子供たちに対し、メインの先生が1人、補助の先生が2人入り、机の前に座るところからスタート。むしろ子供たちより緊張しながら保護者は後ろで見守ります。
「鉛筆の持ち方」など具体的なトレーニングに入ると、さらに小グループに分かれて、先生たちから指導を受けます。時折、席を立ってしまうお子さんももちろんいましたが、先生にフォローいただきながら、みなしっかりと授業を受けていました。
参加した保護者の交流会では、「小1プロブレム」に対しては、「恥ずかしがらずに何事にも取り組んでほしいので、現状だと不安に思う」「長時間の集団生活に早くなじめるか不安」「勉強の習慣がつけられるか」「親の仕事との両立ができるか」などの不安があることが共有されました。
他方、悩みを共有する仲間としては、「よく話すママ友パパ友がいる」「悩みを話せる仲間がいる」など、多くの方が子育てに関するネットワークをお持ちでした。
また、これまで主に神田地区で開催されてきた就学準備教室りりーふの活動ですが、半数の方が「開催場所が近所だから」参加したとのことで、区内各地区での開催が望まれることがわかりました。
こうした要望なども受け、就学準備教室りりーふの活動は、2019年度より神田地区、富士見地区、麹町地区に拡大し、各地区で巡回開催されることが決定しました。「就学に向けて、何か少しでも不安を感じている保護者の方がいらしたら、ぜひりりーふの教室を利用してほしい」と村上さんは話します。お子さんの就学準備とともに、保護者同士のネットワークが生まれることも、活動に参加する利点のひとつです。千代田区ならではの「近隣に子育て仲間が少ない」という課題もふまえ、今後も就学準備教室りりーふの活動は展開予定です。