【レポート】アイデアづくり編  シェアリング@千代田 アイデアソン

2018年度マンション・コミュニティ・ゼミ「シェアリング@千代田」のアイデアづくり編「シェアリング@千代田 アイデアソン」を9/30(日)に開催しました。台風上陸間近という悪天候にも関わらず、アイデア相談会(1)(2)でアイデアを提案頂いた方を中心に、30名以上の方にご参加いただきました。

より自由なアイデアを出すために、会場を、今までの区役所から、Nagatacho GRIDの地下にあるイベントスペース「space 0」での開催となりました。

1.話題提供「アイデアソンとは何か?新しいアイデアを生み出しやすくするには?」

始めに、株式会社ガイアックスの木村智弘さんから、アイデアソンや、アイデアを具体的なアクションにしていくためのヒントについてお話いただきました。

アイデアソンはアイデア×マラソンの造語であり、新しいアイデアを生み出すために行われるイベントです。新しいアイデアを生み出しやすい(=イノベーションを起こしやすい)環境をいかにして作るかについて、イノベーションを起こすための第一歩は新しい知であり、新しい知に必要なのは、既存の知と既存の知を組み合わせることであるといったお話を頂きました。また、その様々な知を組み合わせることで新しい知につながりますが、1人の人間の認知には限界があるため、他者とのつながりが必要であること、さらに、今回のアイデアソンのような場が、そのつながりを作る役割もあるというお話を頂きました。

また、アイデアを具体的にしていくのに必要な「アジャイル」「リーンスタートアップ」という考え方についてもお話がありました。
様々なアイデアは具体的な課題解決につなげていかなければなりませんが、社会に実際に何が必要で、どうすれば課題を解決できるか、はっきりとは分かっていません。

こんな時こそ、アジャイルやリーンスタートアップで考えが有効であり、まずはやってみて、短いサイクルで回してみる、そして、修正しつづけることで、ユーザーニーズに合致するものに近づけていくことが必要だとのことです。そして、サービスや製品を作るとともに、ユーザーを同時につくっていくことが、成功のポイントであるとお話いただきました。

木村さんから、参加者の方と双方向にトークを繰り広げながら説明していくことによって、アイデアソンの意味や、アイデアソンを実施する意義について、参加者の方一人ひとりの中で理解が深まっていくのが見て取れました。
(当日の資料を木村さんの資料はこちらからご覧いただけます。 イノベーションの秘訣 https://www.slideshare.net/tkimura12/ss-117436776

2.アイデア提案者によるアイデアプレゼンテーション

基礎編の中から出てきた10つのテーマについて、アイデア提案者より紹介しました。木村さんのお話のように、アイデアを具体化するには、顧客が重要です。今回、アイデアソンの参加者は、なんらかのテーマに興味があって参加している方であり、顧客にも、プロジェクトを一緒に進める仲間にもなる可能性が高いです。そのような参加者の前で、自分のアイデアを発表することは、アイデアの具体化の一歩とつながります。

【発表テーマ】
①「区民6万人・昼間人口85万人・訪問者数300万人
~この人たちで、どのように防災や災害対応の情報をシェアしていけばいい?
②ひと・まち・ほんの千代田でブック・シェアリング
~みんなで作る分散型未来の図書館
③地域に出会い、地域の活動を知り、その情報を地域にくまなく伝える
~イベント・活動のチラシ情報シェアを継続する仕組みとするには?

④子育て中でもイベントを楽しめるように!
~気軽に使えるベビーシッター・シェアを実現するには?
⑤集団生活、自然体験など子供たちの体験を豊かにする活動をシェアしていくには?
⑥地域の人の経験やスキルを活かし、世代間交流も楽しめる
~プログラミング教育の支援グループの輪を広げるには?

⑦町の文化や残る建築物を活かして、地域で文化祭を開いてしまうには?
⑧神田駅前の空手道場を、地域の子育てや活動で、どう活かせるだろう?

⑨町会や地域の活動をマンション住民の方たちとシェアするには?
⑩シニアの知識や経験を、地域に還元し、小さな仕事を生み出していく仕組みは?

3.アイデア交換~テーマに関心ある人で集まり、話し合おう

アイデア交換では、プレゼンテーションの内容を踏まえて、参加者は、自分自身の課題や興味に近しいテーマのところに集まり、提案者の方に具体的な話を聞き、以下の3つの観点より、意見交換しました。

・テーマを拡げる・深めるために

・テーマを進め、実現に近づけるために

・参加・協力できることがある

最終的には、参加者より頂いたヒントやアイデアから、各テーマをブラシュアップしたアイデアをまとめ発表しました。

最後に、ガイアックス木村さんから、今回のイベントでは、新たなアイデアが出たこと、アイデアが深まったことも大事だが、新しい仲間・つながりが出来たことが何よりも大事というコメントがありました。今後、これらのアイデアを具体化するための試行を行うための、スタートアップ編へとつなげていきます。

【参加者の声】
・ アイデアソンという企画、活動とても面白いと思いました。このイベントをもっとPR出来たら、興味を持って参加される方も多いのではないかと思います。次回もぜひ参加したい。
・ これからも、基盤としてのゆるいつながりを作ることで多くの課題解決につながると感じました。
・ はじめての参加でしたが、色んな意見を交換することができました。千代田区の中でどのような事ができるか模索していきたいです。
・ 具体的なテーマに対して、アイデア出しが行われ、大変良かったです。気がつかないアイデアがたくさんあって有効的でした。