千代田区のコミュニティ活動の紹介

千代田学:千代田区における教育医療福祉の連携にもとづくヤングケアラー支援体制構築に向けた実態調査

代表者:田口理恵さん(共立女子大学看護学部地域在宅看護学領域)

千代田区における教育医療福祉の連携にもとづくヤングケアラー支援体制構築に向けた実態調査

ヤングケアラーとは、「家族にケアを要する人がいる場合に、大人が担うようなケア責任を引き受け、家事や家族の世話、介護、感情面のサポートを行っている18歳未満の子ども」を指します。家族のケアを行うことには、子ども自身の成長につながったり、家族の絆を強化したりするといった良い面もありますが、負担が過度の場合は、友人との交流や学業に支障をきたしたり、心理的身体的虐待につながるケースもあることが問題となっています。
私たちは、千代田区におけるヤングケアラー支援を考える第一歩として、区立小学校5年生、中学校2年生、中等教育学校前期課程2年生、後期課程2年生、並びに教員等を対象に、家族のケアの実施状況とヤングケアラー支援の実態把握を目的としたweb調査を行いました。
結果、「家族に対して大人が行うようなお世話をしている」と認識している小学5年生の割合は21.2%と、全国調査と比較して著しく高いことが示されました。今後は、その原因について明らかにしていくことが必要と考えられます。また、教員を対象とした調査からは、児童・生徒とその保護者、並びに教員自身へのヤングケアラーに関する啓発活動の重要性が示されました。本調査結果をもとに、教育と福祉の連携を強化しつつ、ヤングケアラーの支援に取り組んでいくことが必要と考えられます。

活動紹介動画