【レポート】千代田アーバニスト・アイデアソン

2022820日と23日に、「千代田アーバニスト・アイデアソン」を開催しました。 

8月20日のオンライン開催では8、8月23日の会場開催では10人の参加がありました。 

本アイデアソンでは、千代田でしたい・してみたいことを口にし、それぞれのアイデアの可能性や広げ方について、興味ある参加者と共に意見交換することで、地域に関わるきっかけとすることを目的としています。また、アイデアの提案者でなくても自身が地域について知り、まちでつながり参加する新しい機会となることも期待されます。

当日は、提案したいアイデアや話し合いたいテーマを参加者の方より提案頂き(各回6テーマ)、それぞれのテーマについて「自分ならどうあれば参加したいか」と言った視点より意見交換を行いました。参加者の方の興味を発端に、以下のような色々なアイデアや意見が出され、より具体化したり、多様な展開の仕方が浮かび上がってきました。 

アイデアソンででたアイデア(8/20版)

テーマ1:千代田区のいいところ、もっと知りたい、一緒に皇居ランなどで楽しみたい 

千代田に住んでいても、千代田の知らないことも多い。一人で出かけることもできるが、誰かと一緒に見たりすることで、違う視点を楽しみたい。 

 <アイデア> 

  • 皇居ランを活かしたつながりづくり
    :健康づくり・走るという繋がりからのコミュニティづくり :自分流の楽しみ方を共有~夜景ラン、ロードバイクラン、季節の植物を楽しむなど
  • 千代田の大学などの公開講座に一緒に参加する、感想を共有する 
  • 地域の歴史を探る
    :今ある建物の昔は?を探る 例)大学の敷地は江戸時代には何だった? 
  • 伊勢丹の発祥地など、発祥地を発掘していく 
  • 秋葉原のオタク文化の歴史を探る(明治時代のメイド喫茶など) 
  • 江戸時代のエコ生活をふりかえる 
  • 千代田区は各地域に個性がある。日頃行かない場所に行き、地域の個性を楽しむ 
  • 千代田区民の裏の顔(本業ではない活動、趣味)を紹介してもらう 
  • 千代田の食の深みを探る 
  • 地域の名店を知る 
  • 老舗の粷屋さんのオンラインみそ講習会

テーマ2地域で活動する人の紹介をどうしたらいいか? 

千代田で、思いを持って地域で活動をしている人の活動や、個人の想いを伝えたい。 

 <アイデア> 

  • 千代田で活動している人にインタビューし、動画アーカイブを作る 
  • 子どもたちに会わせたい人の言葉を蓄積することは地域の財産にもなる 
  • 町会の人の人となりを知ってもらい、町会活動を身近に感じてもらえるように 
  • 対象に応じ、ポットキャスト、テキスト、TikTokなどの媒体を選択 
  • 活動の様子をそのまま動画で紹介(活動に参加する前に様子を知ることができる) 
  • ユーモア・スピーチ、自分の経験からの講座をシニア世代の地域参加の入り口に

テーマ3:友好都市の嬬恋村との交流を考えたい 

嬬恋村と千代田の友好都市。嬬恋村と千代田の交流として何かがあるのか考えたい。区民の方がどのように嬬恋村へ関心を持っているか、知りたい。 

 <アイデア> 

  • 嬬恋村を知ることができるオンライン飲み会 
  • 嬬恋村の物産販売コーナーを千代田で実施する 
  • 嬬恋村へのバスツアー 
  • 「嬬恋」なので、「夫婦」で訪問する 
  • 子どもが自然の中で遊べる体験

テーマ4:どんなテーマのワークショップなら参加したい 

興味や関心、実現したいことの近い人と出会えるワークショップを実施したいが、どんなワークショップだと参加したいか。ワークショップの実施方法やコツも知りたい。 

 <アイデア> 

  • 秋葉原に昔から住んでいる人から、街の変遷について話を聞く
     例)神田青果市場跡地マンションにお住まいの方(古くから住む人も多い)、秋葉原駅下の部品店の店主さん、地元の本屋さん 
  • マニアックなテーマで世代、立場を超えてつながる(好きなことが同じだと話が楽しい)
    :VVVF車両について鉄道好きの子どもと大人が語り合う
    :「千代田で丁寧に暮らす」をテーマにしたワークショップ
    ※千代田というとキャリアの側面が注目されがちだが、「子どもとじっくり向き合う時間を大切にしたい」「食べ物や衣服にこだわりたい」という人も多くいる。自分の価値観を大切にする暮らしについて話し合う。それを活かして地域や社会に貢献できることを考える。 

 テーマ5:プレイスメイキングで、どんなことができたらいいか 

千代田では「千代田区ウォーカブルまちづくりデザイン」として、地域主導のウォーカブルな活動を募集(プレイスメイキング等の実証実験)している(今年は8/22締切)。まちの魅力づくりのために、公共空間や公有地をどうやって使っていけばいいのか考えたい。 

 <アイデア> 

  • 北の丸公園などで健康づくりのイベント(北の丸公園はラジオ体操で有名)+江戸城発祥のものに関連づけた飲食提供など 
  • 皇居前広場などを活用した音楽イベント、DJイベント 
  • 麹町や番町での町で、神田のカレーグランプリのような街を楽しむイベントを行う 
  • 道路を使ったイベントをつくる 
  • 大妻女子大では子供向けイベント「道あそび」を開催した道路を活用した子供向けの食育イベントなど
  • 今年の実証実験の採択された活動のイベントに参加してみる 

 テーマ6:地域毎の魅力を発信していく 

千代田には、それぞれ町の顔があり、それが魅力となっている。地域ごとの魅力をどうやって発信していけばよいか。 

 <アイデア> 

  • 地区ごとのスタンプラリー。スタンプラリーで回った個所は、写真を投稿。
    (スタンプラリーとSNSの組み合わせで発信) 
  • 今あるもの×歴史で地域を知れるようなしかけ。石碑、発祥の地を現代と比較しながら回る。
    例)秋葉原:今(オタクの街) ×昔(実は伊勢丹の発祥地)
  • 初めての地域や活動、老舗には行きづらい。オンラインで先に地域、活動、老舗の人と出会い、実際の場所にその人に会いに行くというサイクルをつくる。 
アイデアソンででたアイデア(8/23版)

テーマ1:防災をテーマにしたコミュニティ作り 

千代田の防災に対して、町会、マンション、企業などそれぞれが取り組んでいる。組織を超えて連携をする仕組みやコミュニティはつくれないか。 

 <アイデア> 

  • 防災に関わる人(災害寄り添いサポーターや防災士)のネットワーク化、コミュニティづくり
    :住民視点の勉強会の開催(災害時の水回りに関する知識、メトロに乗車中の災害対応、ハザードマップを読む、ゴミ出しのルール、マンション版BCPづくり、スマートホンの充電体験会 等) 
  • 防災の意識を高めるイベントやキャンペーン
    :防災×別の視点からのイベントやキャンペーンの開催(関東大震災の100周年記念:歴史に学ぶ防災、嬬恋村(姉妹都市)防災ツアー) 

    :防災士の資格を取って防災の知識を広げようキャンペーン 

 テーマ2:千代田区を6のエリアに分けテーマパークとして世界に紹介していく 

千代田区には、エリアごとに色々な特徴がある。グローバル都市として、それぞれの魅力をテーマパークのようにして発信できないか。 

<アイデア> 

  • それぞれのエリアの価値を見直したり、どう表現するかを考える 
  • 6つのエリアで連携した活動・動きにする
    :6つのスポットで、持ち回りでイベントを開催等等

    :既にある地域グループと協力していく
    :自分の好きなエリア・文化を応援する 
  • 千代田が、住宅地であり観光地であることを考える対話などの会の開催 

 テーマ3:千代田の昔から今をアーカイブしたい(あったモノ、感じてきたことetc 

住んでいる人の歴史を残したい。千代田は、江戸時代の火災、関東大震災、世界大戦の空襲などの困難から復興してきた。そういった先人の体験や感じたこと、知恵を残すことで、今のまちに大事なことを伝えたい。 

<アイデア> 

  • テーマ別の歴史を、住民の人の方のインタビューや地域にある写真などで深掘りし、アーカイブしていく
    :由来(お祭り、楽器店街、中華料理店が多いの由来)
    :老舗や何代も続いているお店のストーリー

    :皇居前広場の風景、東京大神宮、有名人生家の名所 等
  • 歴史に関連した写真やコレクションを展示会形式で紹介
    :コレクション展示
    :お店での写真展示 
  • 新聞や冊子の作成や、企業や大学とタイアップをして発信していく
    :カイコ新聞(小田原で事例あり)
    :書籍・テーマ毎のパンフ
    :駅(JR地方便)とのタイアップ冊子の作成
    :大学とのタイアップ
    :デジタルアーカイブ 
  • スタンプラリーで発信(観光協会との連携) 
  • 千代田区に関連した落語や川柳で千代田の文化や歴史を楽しむ
    :千代田しばりの落語の会
    :千代田区にまつわる川柳の募集 

 テーマ4:継続的な「場」をどう作っていけばいいか 

令和3年度に行ったヒューチャーセッションで立ち上がったプラットえんがわの活動(気軽に立ち寄れる場所)をどうしたら継続的にできるのか 

<アイデア> 

  • コミュニケーションのきっかけをたくさんつくる 
  • まちの「昔」と「今」を知る勉強会を開催し、勉強会から顔見知りをつくる 
  • 「否定しない」「いばらない」など、居場所のグランドルールをつくる 

 テーマ5:親がこころよく送り出せる中高生の場はどのような場か 

千代田区内には、乳幼児や小学生が集まれる場所はあるが、中高生が集まれる場所はない。部活動をしていない子も多く、千代田の中でどのような中高生の居場所があればいいのか。 

<アイデア> 

  • 自分のキャリアの可能性を広げる大人と出会える場(年代の縦のつながりを作る場) 
  • 国際的な「海外」にふれられる場 
  • 聞きづらいが知るべき知識を教えてくれる場
    例)「性」の話を、専門家やそうした問題に取り組んでいる団体から教えてもらえる 

 テーマ6:毎年恒例の大イベントジャスフェス、イルミネーションを実現するには 

地域に賑わいを生み出し、商店街や飲食店街の活性化につながるジャズなどのイベントはどのようにして作っていけばいいか 

<アイデア> 

  • 大学のJAZZサークルと連携したストリートジャズフェスの開催
    例)明治大学のJAZZ研と試行(飯田橋エリア) 
  • 千代田の神社などで、着物で踊れるダンスイベントの開催
    ・七夕に、浴衣祭りとして実施した実績あり 
  • 日比谷公園を活用した千代田区外の人も参加できるイベントの開催 
  • エリアごとの持ち回りで2か月に1回イベント開催。連携して発信していく。 

今後は、出されたアイデアを提案者の方と一緒に、どう実現していけるかを検討しながら、アクションへとつなげていく予定です。また、こうしたアイデアソンを出し合ったりや意見交換する場も定期的に開催していくこととし、次回は、10/4に開催する予定です。