【レポート】日比谷公園と千代田区の活動との協働の紹介
2024年に11月24日・26日に開催された「未来へつなぐ これからのコミュニティヒント展」では、展示に加え交流会も実施しました。
その一つとして交流会「日比谷公園と千代田区の活動との協働の紹介」が、11月24日に麹町区民館で開催されました。
本交流会は、日比谷公園長の渡邉陽一さんから日比谷公園の紹介を頂く共に、区民参加による協働の可能性を探ることを目的に企画されました。
これまでも、日比谷公園では、「日比谷公園をもっと区民に活用してもらいたい」「千代田区の団体と連携したイベントを行いたい」という、日比谷公園の渡邉園長の強い思いから、いくつかの区民参加のイベントなど、協働の取り組みが行われています。
活動紹介
最初に、ゲストである、日比谷公園園長 渡邉陽一さんから、日比谷公園と千代田区内の活動などについて紹介がありました。
日比谷公園園長 渡邉陽一さん
日比谷公園は、日本初の西洋式公園として1903年に開園し、121年目を迎えています。西洋花壇や音楽堂、洋食を楽しめる場所など、開園当初の特色ある施設が現在も残り、歴史とモダンな魅力を兼ね備えた都会のオアシスです。
年間約300万人が訪れるこの公園では、花壇やスポーツ施設で自然やアクティビティを楽しむことができ、企業が多く集まる都心における人々の癒しの場となっており、現在は整備工事も進められています。
また、公園では年間約75のイベントが実施され、地元や近隣企業、団体と連携した企画も多数行われています。
千代田区民の人との協働イベントとして、例えば、10月に開催された「本とコーヒーのマルシェと星空シネマ」では、区民の方による読み聞かせや、千代田の活動団体であるエスコートダンス協会によるダンスなども行われ、大変人気のある企画となりました。
また、北の丸公園と連携した秋の自然と歴史遺構観察ツアーも開催されています。
さらに、ちよだ文化祭の「千代田でしてみたいこと会議」から、NPO法人リーブ・ウイズ・ドリームとの連携によるナイトバリアフリーツアーなどの企画も生まれ、11月28日に実施されます。このように、地域との結びつきを活かした取り組みも少しづつ増えています。
日比谷公園は、地域の人々をつなげるハブとしての役割を果たしながら、千代田区内の活動者や団体との連携を強化し、さらなるアウトリーチを目指しています。これからも地域に根ざしながら、公園を取り巻くプレイヤーを増やし、さまざまな人が関わりあえる場所として発展していければ、と思っています。
日比谷公園の魅力を活かしながらの地域との協働イベントについての様々なアイデアが集まりました。できることできないこともありますが、渡邊園長が、みなさんのアイデアを受け止めて、前向き考えて下さっているのが印象的でした。
- まき割ができないかと考えています。都会に暮らす人のストレス解消になりそうだ。また、そのまきを使ってたき火などをすれば、ちよダンと連携したダンスイベントなどができて、みんなで楽しめそうだ
- 町会の防災部長をしているが、防災キャンプができないか。法政大学の多摩キャンパスでは実施している。災害時の夜間の過ごし方を体験しておくことは重要と思う。
- ちよだスプラッシュというイベントの決勝大会の場所として使えないか。
- プロキング(歩きながらのゴミ拾い)やパトラン(パトロールランニング)は公園との相性がよい。
- モルックなどの競技も公園で実施するには楽しい。
- 小さい子向けのイベントは多いが、20代にも関心を持ってもらえるイベントを実施してはどうか。
- 日比谷公園は花壇もナイトビューも素晴らしいが、周りにも魅力ある施設が多い。その辺りも含めてのツアーなども実施してみたい。
- 日比谷公園の歴史や見どころは、知っているようで知らなかったので大変興味深かった。歴史的な背景も面白く、若い歴史好きの人にも響くのでは。
- 自分の実施している万華鏡ワークショップを日比谷公園のマルシェで実施してみたい。
日比谷公園は区内にあるものの、なかなか自分たちの活動との結びつきがイメージできない地域資源です。このように実際に顔と顔を合わせて考えていくことで、具体的な連携やコラボのイメージわき実現に近づいていきます。また、渡邊園長のお話から、歴史的にも景観的にも日比谷公園の魅力を再発見した時間ともなりました。
最後に、ゲストの渡邉さんから、「短い時間の中で多くのアイデアが出て、とても楽しい意見交換会となりました。実現の可否はありますが、少しずつ進めていきたいと考えています。また、一度お会いするとご縁が広がっていくので、今後も気軽に声をかけていただければ嬉しいです。これからもぜひ公園に遊びに来てください。」と、お話しがあり終了となりました。