【レポート】千代田区キャンパスコンソ学生意見交換会「学生がまちづくりに関わるには?」

2026年12月10日(火)に、まちづくり拠点である39baseにて、千代田キャンパスコンソの協力により学生意見交換会「学生がまちづくりに関わるには?」を開催しました。
千代田区には多くの大学が集まり、多くの学生が通っています。学生の中には地域に関わりまちづくりに関わりたいという学生もいますが、まだまだその機会が多くありません。
そこで今回、「学生がまちづくりに関わるには?」をテーマに「学生も含めた新しい人がまちに関わるには?」をテーマに意見交換会を開催しました。千代田のまちの特徴を知り、活動を行う人の想いに触れ、「自分ならどんな形で関われるか?」を考えていきました。

意見交換会での話し合いをまとめ、2月21日のちよだコミュニティラボライブで、学生からの提言として発表しました。

千代田区のコミュニティについて

ワークショップ冒頭では、千代田コミュニティラボの事務局より、千代田区のコミュニティの現状を紹介しました。

【千代田区のコミュニティの特徴】

  •  2000年から2025年にかけて人口が約1.76倍に増加。居住者の7割以上が居住20年未満の新しい住民
  •  在住者7万人に対して、在勤者(約85万人)、通う人200万人。在勤の方、在学の方も大事なコミュニティメンバー。
  •  住民の9割がマンション等の共同住宅に住んでおり、オートロックにより地域情報が伝わりにくい、近所付き合いが生まれにくい。
  •  町会は長年、祭礼や防災など「まちの基盤」を支えてきたが、加入率は約4割。イベントや行事には多くの人が集まる一方で、「運営側を担う人が少ない」という声も多い。
  •  千代田区の世論調査によると、地域活動に参加していないが「地域活動に関心がある」人が、4割程度存在する。「きっかけがあれば関わりたい」という層が一定数いる。

学生が地域と関わる取組み例の紹介

地域で学生が関わる実例として、39base(大和ハウス工業(株))の山下さんと、千代田エコシステム推進協議会の田植さんから、取組みの紹介がありました。

<39base>

  •  39baseは、飯田橋駅近くに設置された大和ハウス工業のまちづくり拠点。
  • イベント、ワークショップ、コワーキングなど多目的に開放されており、学生も自由に利用可能。町会ともかかわりを持ち、お神輿の展示なども実施。
  •  2025年12月に、道路空間や広場を活用した「タワー飯田橋通りウォーカブルプロジェクト」実施。人工芝を敷き、キッチンカーなども出店してもらうなどして、オフィスワーカーや近隣の人が空間を楽しくイベントを実施。その際に、「もしもこのまちが○○だったら?」をシールで集めるワークショップを学生にも参加してもらい実施。街なかで地域住民やオフィスワーカーの声を“まちづくりの素材”として集めた。

<千代田エコシステム推進協議会>

  •  2050年までにカーボンニュートラルを目指して活動。温暖化が進むと健康や経済に直結することが懸念されている。企業も多い都心だからこそできることがあると取組んでいる。
  •  昨年度から協議会だけでなく、多くの地域の人と一緒に進めていく方針に転換。
  •  「ちよエコヒーロー宣言」、電気を再生可能エネルギーへの移行の推進等に取組んでいる。
  •  学生が関わる機会として「環境映画×企業×学生の対話イベント」「千代エコ学生交流会(行政と直接議論する場)」「企業の環境活動インタビュー」「社会課題の実証プロジェクト(ゴミ問題など)」などが今後も展開予定。

グループディスカッション「新しい人(学生も含む)が地域活動に参加するには」

千代田での活動の経験と工夫をシェアする会からでてきた「地域の人が感じている、活動の現状と新しい工夫」について紹介したのち「新しい人(学生も含む)が地域活動に参加するには、どんなことがあるといいだろう?」について、以下の視点から、学生同士で話し合いました。

①情報の入り口
どんな情報発信なら、あなたの目に留まりますか?
②参加のカタチ
「これならやれそう」「やってみたい」と思える関わり方は?
③必要なサポート
参加するにあたって、地域側がこのように対応していただけたらと思うこと、仕組みや配慮は?
④自分たちができる・してみたいアクション

<主な意見>

■情報の入り口

  • 大学から紹介されるイベントやボランティアは、安心して参加できる。
  •  インスタグラムは見るが、店の情報など。地域の情報はあっても見ない。憧れ的な情報を得るのがインスタグラムの使い方。
  •  掲示板は立ち止まって見ない。貼ってあるポスターも何をするのか、自分が参加していいのかわからないことが多い。
  •  SNSも広告はみることが多い
  •  まちづくりは、新しく未来を作るイメージ。優しい社会をつくるイメージだが、地域活動は少し地味な印象。
  • 自分にメリットがある情報(ガクチカ)などは目が行く

■参加の形

  • 友達が増えるような仕掛け(大学のオープンキャンパスのボランティアは人気があるが、それはそのボランティアを通して友達ができるから)
  •  気が合う(趣味が合う)友達が作れる
  • 「未経験OK」「前提知識不要」などが明記されていると参加しやすい
  •  隙間時間で参加可能
  • 金銭的な 自己負担がない
  •  参加証明書がある(色々なボランティアで証明書を発行している)
  •  会議がオンラインで参加できる。
  •  スキルが身につく活動
  •  エンタメ性のあるイベント(例:防災訓練を兼ねた「サバイバル合宿」、フラッシュモブ、歴史巡り、野外音楽会)
  •  普段会えない社会人との交流の機会がある

■必要なサポート

  • 場所を提供してもらいたい(やりたいことのアイデアはあるが、それをやる場所が困ることが多い)
  •  参加者のプロフィール(特に同年代)の事前共有
  •  どんな風な活動をしているのか、同世代の人の現実的な動きをみたい
  •  友達と参加できる

■アクション(やってみたいことなど)

  • ちよだコミュニティラボについて調べてみる
  • 千代田について調べる(「千代田区 地域 活性化」、お祭など)
  •  友達に話す(まちづくりのコニュニティやイベントについて紹介、体験した人の話は信頼性がある)
  •  廃校を活かした防災サバイバルキャンプをしてみたい  等

まとめ

今回のワークショップで見えてきたのは、学生が「まちと関わりたい」という思いは決して小さくないということでした。ただし、そのためには信頼できる経由から情報が届くこと、何をするのかが明確であり自分が参加してもいいと思えるための情報があること、参加のハードルが低いこと、楽しい出会いがあることが重要です。

千代田区は、学生が学ぶまちでもあり、住むまちでもあり、働くまちでもあります。千代田だからこそ、こうした多様な関わりのチャンスは大きく広がっていきます。
今回学生から出たアイデアは、2月21日の「千代田コミュニティラボライブ」で発表され、区内の地域団体や区民の皆さんと共有されました。
これをきっかけに、学生の千代田での新しいつながりが生まれていくことを期待されます。