千代田区のコミュニティ活動の紹介
千代田学:社会的包摂と場所愛着からみた千代田区内の着座空間評価
代表者:岩佐明彦さん(法政大学 エコ地域デザイン研究センター)
社会的包摂と場所愛着からみた千代田区内の着座空間評価
covid-19以降のニューノーマルな生活様式の模索やウォーカブルな都市として再生する機運の高まりのなかで、都市の外部空間の重要性が改めて注目されている。
ベンチや椅子などの着座空間は、外部空間の滞在性を高める上でも重要な要素であるが、それ以外にも都市における「社会的包摂」の実現や「場所愛着」の形成においても重要な役割を持つと考えられる。
千代田区は昼間流動人口が大きく、オフィスワーカーや観光来訪者などその属性も多様である。こうした多様な属性で社会的包摂を実現することや、多様な界隈で構成される千代田区の魅力をプレゼンテーションし、その場所への愛着を醸成することは重要である。
本事業では、千代田区の外部空間に設置されているベンチや椅子、設えとして着座が可能となっている空間を対象として、社会的包摂、場所愛着に関して、以下の評価軸を設定した。
(1)社会的包摂(「ショーケース」としての着座空間):多様な属性の利用が可能で、かつそこでの活動が生き生きと見えること。
(2)場所愛着(「観覧席」としての着座空間):快適に滞在が可能で、そこに居ることで界隈の特徴や認識することができること。
以上の分析を通し、本事業では都市計画・都市政策の策定に資する資料の提供を行うことをめざした。