【ゼミ 第7回:レポート】マンション住民の交流の場の企画方法
「マンション・コミュニティ・ゼミ」の第7回が2017年9月27日(水)19:00~、千代田区役所内の会議室にて開催されました。
今回のテーマは「マンション住民の交流の場の企画方法」。
前回までの内容を踏まえて、ゼミ生の方全員に交流の場について企画を考えて頂きました。
その中で出てきた意見を中心に、紹介させて頂きます。
■対話「これまでのゼミの振り返り」
まず最初に、今までのゼミの内容や9/10公開対話での対話をふりかえって、参加者の方々に「気づいたこと」「これからしたいこと」について順番にお話いただきました。次のような意見が出ました。
▼気付いたこと
<マンションとコミュニティ>
- 情報を欲しがる住民の方は多いけれど、届ける手段がない。マンション内の方にはなかなかアプローチできない。
- 対話の場は大切だと改めて感じるが、自分の意見を出す、対話することに慣れていない人も多い。
- 高齢者と学生で協力する、以前から住む人と新しい人が協力する時、ちゃんと正直に言い合える場を設けなければ上手く回らないが、互いに遠慮してしまうことが多い。
- マンション住民にも相互扶助的な活動が必要。
- マンション内でも地権者の方とそうでない方で差が発生する場合がある。地域に関わる人の意思決定のあり方を考える必要がある。
<支え合いの仕組み>
- 千代田区はファミリーサポートなど支援の仕組みが多いにも関わらず、知らない人が多い。
- 地域に助け合いの仕組みはあるが、需要の多さに対応しきれていないよう。また、知らない人を助ける、助けてもらうのはイメージがわきづらいが、知っている人が課題を抱えているとわかると手伝おうと思える。
- ファミリーサポートを複数人の友達で一緒にやって、何人かのお子さんを担当してもらうような助ける人のネットワークも必要。
- 最初は顔見知りのコミュニティを広げることから。その後、実際に地域課題の解決に動いていければ。
- 生活圏内のイベント情報について集約する場所(マンション内でも)を設ければ良いかもしれない。スタンプラリー方式で確認した人はスタンプを押すなど。
- イベント参加者は多いが、その後、コミュニティの参加に必ずしもつながらない。上手くコミュニティに引き寄せることができればいいのだが。
<町会>
- 町会には入っているけれど、実際に参加できる時間が少ない人が多い。
- 今後は町会のPRがもっと必要だと思う。町会長さんの中には、住民になれば町会に入ってくれるものと思ってらっしゃる方もいる。存在や活動をもっと知ってもらう必要がある。
- 地域の歴史や現状に詳しい町会長の方の話を聴くこと自体が新しい住民にとっては貴重な機会になりうる。その価値をPRしていってはどうか。
- 町会と出会い、参加を促す機会としてイベントは大切(先日、町会で秋祭りを開催した際に町会参加への案内をしたら、追加の参加者がいた)
- 今まで町会でバス旅行の企画を続けてきたが、ゼミ参加者でご近所の方がいらっしゃったので、その方の意見を踏まえて調整して良い形に持っていけそう。
▼これからしていきたいこと
- 参加したいと思っても、家族のOKが必要になる。自分だけでなく、パートナーも参加したらいいと思えるような地域のことを知ることができるイベントがあれば。
- 共働きの人でも参加できるようなイベント。共働きだと地域のイベントに時間があわず、参加しにくい。
- 気軽にお茶を飲むくらいのイベントがもっとあれば。あくまで交流する目的の場が設けられれば良い。
- 日曜や祝日など児童館が開いていない時に自己紹介タイムを合わせた交流イベント。(保活によって生まれる分断を解消したい)
- ファミリーサポート、「こまりごと24」など地域で支え合う方法を知る勉強会。
- ファミリーサポートをやりたい人とお願いしたい人との交流イベント。(ファミリーサポートの詳細の説明も合わせて)
- 支援の仕組みを知るためのイベント。
- 当事者の方の課題を動画などにまとめて区議会議員の方や社会福祉協議会の方に共有する会。
- 「千代田学」などに参画する大学と共に町の歴史や地域の課題を見学する会。
- 区民でワールドカフェに取り組む「ちよとも」の地域版。
- 地域の防災マップなどを新しい住民の人と一緒に改訂する作業。
- 「老い」や「死」を哲学的に考える勉強会。
- 在宅医療について知る勉強会。
- 千代田区内で引っ越したい人向けの地域の説明会。
- 単身世帯向けのウォーキング×スタンプラリーイベント。(大学の専門家の方や地域で詳しい方が良い歩き方から教える)
■ワーク「マンション住民の交流の場を企画しよう」
対話で多くの意見が出てきたので、その流れで引き続きワークに移りました。
既に、いくつか出して頂いた「これからしたいこと」の中からいくつかを選び、それぞれについてゼミ生の方同士でチームを組んで頂くという流れで進行し、下記の3つに集約しました。
- 千代田区内の子育て世帯向けサービス(ファミリーサポートやあい・ぽーとなど)の支援する側と支援される側の地域交流イベント×2箇所
- 新しい住民が地域に関わってもらえるイベント。地元の大学や、まちあるき専門家などと共同での地元のまちあるきイベント
- 千代田区で楽しく友達づくりするイベント「ちよとも」の地域版
- 高層マンションに暮らす高齢者が増える中で、その問題にどう対応していけばいいのか考えるようなイベント
以上で、第7回「マンション住民の交流の場の企画方法」のレポートは終わります。