千代田区における理科教育推進事業：大学や教育委員会が行う自然体験プログラムや理科教育施策と学校教育のつながりを検討するための基礎的な研究

本研究では、 本学が取り組む大学のアウトリーチプログラムや千代田区教育委員会が取り 組む科学教育センター事業などの自然や理科に興味?関心を持つ子供をより伸ばすプログラムと学校教育で行われている理科学習並びに幼稚園で行われている領域環境での活動を結びつける取り組みを検討してきた。小学校理科の学習や幼稚園での遊びや学びの取り組みと本学が行う取り組みを結びつけるような取り組みとして以下のようなものがあげられた。
ぐるっと多摩川（生き物と地形･地質･岩石）：日帰りの連続講座（6日間）
夏の南会津での生き物観察と星の観察：二泊三日の宿泊事業と事前事後の学習
冬の北海道美瑛町での雪についての学び：二泊三日の宿泊と事前学習
群馬県赤城山での自然氷と火山地形の学び：一泊二日の宿泊事業と事前学習
一日の自由参加によるアート、科学工作、科学実験教室の開催
上記のいずれの取り組みにおいても、体験の場を用意するだけでなく、その体験をもとに、これまでの学びと結びつけて考える場面を子ども達に用意し、学校での学びを転移させる場としていった。このことで、学校での学びの有用感を得るだけでなく、発展的に物事を捉える力がついていくことが想定された。