千代田区民の地域コミュニティへの意識調査~第46回千代田区民世論調査(令和元年度)より抜粋~
令和元年10月から11月にかけて実施した「第46回千代田区民世論調査」の報告書より、地域コミュニティに関する千代田区民の方々の意識について、紹介します。
皆さんが携わられているコミュニティ活動や、これから携わろうとしているコミュニティ活動の参考にご覧ください。
現在関わっている地域でのつながり
現在関わっている地域でのつながりについて聞いたところ、「友人」(36.4%)が3割台半ばを超えて最も高く、次いで「同じマンション内のつながり」(23.2%)、「近隣の住人とのつながり」(22.1%)と続いている。
現在、何らかの形で地域でのつながりがある人が、7割以上はいらっしゃいます。一方で、地域と全くつながりのない人も、3割弱いるようです。
また、千代田区内で共同住宅に住んでいる人が9割という中で、「同じマンション内のつながり」の23.2%は、非常に少ないと言えるかもしれません。
つながりの形としては、「友人」も多いですが、「同じマンション」「近隣の住人」と、ご近所でのつながりの割合が多いですね。
性別にみると、「団体活動・サークルの仲間」は女性(13.3%)が男性(6.4%)より 6.9 ポイント高くなっている。性・年代別にみると、「友人」は男性 18~29 歳(54.1%)で5割台半ば近くと高くなっている。また、「近隣の住人とのつながり」(50.0%)と「町会のつながり」(57.1%)は、ともに男性 75 歳以上で最も高くなっている。
女性の方が、男性より団体活動・サークル関連のつながりが多く、近隣の住人や町会とのつながりが、75歳以上の男性で多くなっているようです。
ただ、60~64歳の男性は地域のつながりがない人が4割以上もいらっしゃいます。定年退職後に地域で活動を始めるにも、最初のハードルが高いのでしょうか。男性ではむしろ、若年層の方が何らかの形で地域とのつながりがある人がお多いようです。
地区別にみると、「同じマンション内のつながり」は麹町地区(32.6%)で3割強、「町会のつながり」は和泉橋地区(31.4%)で3割強と高くなっている。(図 10-1-3)
エリアごとに地域とのつながりの中心が異なるのも印象深いです。
地域でのつながりで充実させたいもの
地域でのつながりで充実させたいものについて聞いたところ、「近隣の住人とのつながり」(26.9%)が2割台半ばを超えて最も高く、次いで「友人」(24.5%)、「町会のつながり」(23.2%)、「同じマンション内のつながり」(22.7%)と続いている。
「特にない」が26.8%なので、7割以上の人が、何らかの形で地域でのつながりを充実させたいと思っているようです。「近隣の住人とのつながり」「友人」「町会のつながり」「同じマンション内のつながり」が、ほぼ同じくらいの割合ですね。区内の9割以上の人が集合住宅に暮らしていることから、同じマンション内のつながりは2割強の人しか望んでいないということは、マンション内も大事だが、多様な地域との接点が必要と思っていると言えそうです。
性別にみると、「職場の同僚」は男性(11.9%)が女性(4.2%)より 7.7 ポイント高くなっている。性・年代別にみると、「友人」は男性 18~29 歳(48.6%)で5割近くと高くなっている。また、「町会のつながり」は男性 75 歳以上(57.1%)で最も高くなっている。(図 10-2-2)
「職場の同僚」については男性の方が多く、「友人」については18~29 歳の若い男性で多く、「町会のつながり」については75 歳以上の男性で多いようです。
地区別にみると、「友人」は神保町地区(34.9%)で3割台半ば近く、「同じマンション内のつながり」は富士見地区(28.2%)で3割近くと高くなっている。(図 10-2-3)
地区別で、充実させたいつながりに違いがあるのは興味深いです。
地域でのつながりで窓口となる人の有無
地域でのつながりで窓口となる人の有無について聞いたところ、「いる」(31.9%)が3割強、「いない」(64.9%)が6割台半ば近くとなっている。(図 10-3-1)
千代田区内全域で、地域でのつながりで窓口となる人が少ないようです。
地区別にみると、「いる」は神保町地区(47.0%)が4割台半ばを超えて最も高くなっている。(図 10-3-2)
つながりの窓口となる人がいる割合は、神保町地区が最も多く、麹町地区が最も少ないようです。
性別にみると、「いる」は女性(34.1%)が男性(29.4%)より 4.7 ポイント高くなっている。性・年代別にみると、「いる」は女性 75 歳以上(50.0%)で5割と高くなっている。一方、「いない」は男性 18~29 歳(91.9%)で9割強と高くなっている。(図 10-3-3)
女性の方がいる人が多く、特に75歳以上の女性が多いようです。18~29歳の男性は1割以下とかなり少ないようです。逆に、18~29歳の女性は3割ほどいるのが興味深いです。
地域でのつながりで窓口となる人について
地域でのつながりで窓口となる人について聞いたところ、「町会関係者」(55.4%)が5割台半ばで最も高く、次いで「マンション関係者」(40.4%)が約4割で続いている。(図 10-3-4)
地域でのつながりで窓口となる人は、やはり「町会関係者」が多く、次いで「マンション関係者」、大きく離れて「商店関係者」でした。
地区別にみると、「町会関係者」は神田公園地区(88.5%)が9割近く、「マンション関係者」は麹町地区(64.0%)が6割台半ば近くでそれぞれ最も高くなっている。(図 10-3-5)
地区別では、神田エリア(神田公園地区/万世橋地区/和泉橋地区)と麹町エリア(麹町地区/富士見地区/神保町地区)で真逆の結果になっています。町会とのつながり方にも地区ごとに違いがあるようです。
性別にみると、「商店関係者」は女性(12.8%)が男性(3.8%)より 9.0 ポイント高くなっている。性・年代別にみると、「町会関係者」は男性 60~64 歳(80.0%)で8割と高くなっている。また、
「マンション関係者」は女性 18~29 歳(73.3%)で7割台半ば近くと高くなっている。(図 10-3-6)
性別では、男性 60~64 歳、75歳以上で「町会関係者」が8割近く、女性 18~29 歳で「マンション関係者」が7割となっています。
以上の結果を踏まえ、現在、関わっている地域でのつながりが無い人の割合は少なくなく、また、その中で充実させたいと考えているものも住む地域によって、年代によって、性別によって大きく異なることが分かりました。
また、地域でのつながりで窓口となる人も、まだまだ少ないことが分かりましたので、ちよだコミュニティラボとしても積極的に窓口となる人を紹介し、少しでも、地域のつながりを充実させたいと考えている方々のお力になれればと考えています。
まずは「千代田のつながり探求ガイド」をご覧頂き、ご興味を持たれた活動をされた方がいらっしゃいましたら、積極的にコンタクトを取ってみてください。連絡先が分からない場合などは、事務局までお問い合わせくださいませ。
千代田のつながり探求ガイド – ちよだコミュニティラボ https://chiyolab.jp/communityguide
その他、「第46回千代田区民世論調査」の報告書の詳細は下記よりご参照ください。
千代田区ホームページ – 第46回千代田区民世論調査(令和元年度)
https://www.city.chiyoda.lg.jp/koho/kuse/kocho/chosa/yoron-46.html