千代田区のコミュニティ活動の紹介

千代田学:千代田区の伝承を未来に引き継ぐための「千代田区怪談お散歩マップ」プロジェクト

代表者:今井秀和さん(共立女子大学)

千代田区の伝承を未来に引き継ぐための「千代田区怪談お散歩マップ」

千代田区は、江戸期の記録を中心に、数多くの伝承を擁する土地です。しかしながら、近代化を経て街並みが大きく変わった現代において、当時の景観と結びついて語られていた伝承はほとんど忘れ去られていると言えます。本プロジェクトは、江戸期の怪談奇談を散策地図に落とし込み、手軽に持ち歩ける冊子として刊行するものです。
具体的には江戸期の随筆や近代の文献などに載る、平将門を祀った将門塚(首塚)をめぐる祟りの噂や、江戸城界隈の堀端に出たという河童、昌平橋に出たという幽霊、鉢植えの土から出てきた鯉など、千代田区ゆかりの様々な怪談奇談が現代の地図にマッピングされています。
この「千代田区怪談お散歩マップ」を片手に実際の千代田区を散策することで、現代の千代田区の風景や各種サービスを享受しつつ、かつてこのエリアで生活していた人々の世界観を現代の現実世界に重層化(レイヤー化)することが可能となります。在りし日の江戸の面影という、前近代の千代田区が有していた豊穣なイメージの追体験は、バーチャルな「江戸」と令和の街とを同時に歩くという温故知新の試みでもあります。

活動紹介動画