「男性中心の場に女性が入ると・・・」「男なんだから・・・」など、これまで男や女を理由にした発言は数多く行われてきました。また、「男女の役割分担はこうあるべき」という考えは、子育てや介護においても、地域社会においても、まだまだ深く根付いています。
しかし、ライフスタイルも、価値観も多様化する中、「男はこう」「女はこう」という決めつけることはできなくなっています。男、女という属性に縛られるのではなく、「その人」そのものの個性として捉え、多様な生き方を認めあえる社会を、どうしたら実現できるでしょうか?
まずは、日常の中で感じる「どうして、そういう発言があるの?」「なぜ、これをするものとされているの?」といった、もやもやした気持ちを話すことから始めてみませんか?
対話の場
<まとめ>
・話題にすることで無意識を疑い、意識が変わっていく
・これまでの価値観を無理に変えるのではない仕組みや環境が大事
・「男女」ではなく個々を認め合うことが大事
<話題提供者の問いかけ>
◎田口裕希子さん男女共同参画センターMIW
「子育てしながら、ついもやっとする「おとこだから」「おんなだから」って?」
「男の子なんだから泣いちゃダメ」「男の子はこうだよね」という発言を普段よく聞きます。家事育児の役割分担なども男女差はないけど無意識に決めつけてないでしょうか。身近にあるちょっとしたモヤモヤを共有したいと思います。
<主な意見>
・身近なところで、無意識に刷り込まれていること意外に多いと思います。根深い問題ですが、まずは話題にして話せることが大事だと思います。
・コロナ禍に、夫がテレワークで妻が外で働くようになったら、これまでと変わり夫が子どもを見るのが当たり前になりました。実践すればやれるんだと感じています。
・政治も女性を増やしたら変わるかもしれないですね。
・男性が子育てボランティアをしている「まちプロ」では、これまでやってきたことを否定するのではなく、活かしながら活動していける仕組みがあるようです。新しい気づきや関係性が持てているようです。
・突然これまでの価値観から「変われ」と言われても、そもそも理解すること自体が難しいと思いますが、活動できる場に入っていくことで変わっていくと思いました。
・MIWとして、親世代が自分の感覚で伝えると後世に伝わっていってしまうので、「男の子らしさなんて関係ないよ!」を、逆に刷り込むようにしています。少しでも議題に出てくることで家に持ち帰って意識が変わってくるのではないでしょうか。
・若い時から、「男女の性別で押し付けられる価値観じゃない」という学びが大事で、それをやっていきたい!という先生もいます。
・女性も「わきまえて」しまうことがあるので、女性の意識も大切ですね。
・「男女」じゃなく、個々を認め合うことが大事だと思います。
・日常生活で、気になったもやもやはそのままにせずに話していくこと、そして一人だけでは気づけないことは多いので、このようなにいろいろな人の意見を出し合い聴ける場を作っていくことは大事だと思います。
・「いや」と思った時に、なぜなんだろう?と向き合うような教育があれば、「どうして女はピンクって言ったの?」と自分で考えられるようになるかもしれないですね。