千代田区のコミュニティ活動の紹介

千代田学:大規模災害時における学生ボランティアの育成とネットワーク化に関する研究

代表者:酒井治子さん(東京家政学院大学(共同))

大規模災害時における学生ボランティアの育成とネットワーク化に関する研究

首都圏において、直下型地震やゲリラ豪雨などの大規模自然災害のための方策が喫緊の課題である。令和6年度には、今までの研究成果を踏まえ、大規模災害時における学生ボランティアの育成とネットワーク化に関する研究をすすめた。

成果として、(1)今年度から参加した専修大学では、帰宅困難者カードに、昼夜間人口の差が激しい千代田区の特性を考慮し、昼夜で異なるバージョン、②昼夜で異なるイベント発生を想定したイベントカード、③帰宅困難者およびイベントカードに「必要とするボランティア人員」の数値を追加し、ボランティアの数が有限であることの意識づけを目的としたルール「アクションコスト機能」を追加し、神保町の地域特性を活かした展開がすすめられた。(2)法政大学において、千代田区キャンパスコンソの単位互換科目として、大規模自然災害発生時の大学キャンパスにおける帰宅困難者支援を目的とした模擬的な避難生活体験が実施された。(3)各大学で計7回、帰宅困難者支援施設運営ゲーム(KUG)を実施し、帰宅困難者支援施設の開設に伴って、どのような安全・衛生管理、感染症対策、備蓄品、通信手段などの確保、情報提供体制など、施設運営に関する情報共有が必要であるのか、課題解決に向けたワークショップを実施した。(4)大学間をつなぐネットワークづくりとその効果の検証のために、具体的なプラットフォームとしてDiscordを選択し、「千代田区コンソ防災ネットワーク」という名称のサーバを立ち上げることができた。今後、情報共有とネットワーキングの足場としてこのサーバを活用することで、ネットワーク構築の可能性を検証できた。

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