【ゼミ 第1回:レポート①】千代田区のマンション暮らしの魅力と困り事を話し合おう

千代田区内のマンションに住む人たちが、まず同じマンション内で、さらには地域と、どのようにつながっていけばいいか、マンション毎の特性や住む方それぞれの考え方に配慮した新しい発想での取り組みを共に考え、実践しながら学ぶ地域ゼミ「マンション・コミュニティ・ゼミ」の第1回が、2017年7月9日(日)13:00~、千代田区役所の会議室にて開催されました。

今回のテーマは「千代田区のマンション暮らしの魅力と困り事を話し合おう」。年代もお仕事もエリアも多様な9名が集まり、充実した対話が行われましたので、レポートをお届けします。

導入講義:千代田区のコミュニティの現状

ゼミは、千代田区のコミュニティに関する現状を共有することから始まりました。

先ず、マンションのコミュニティ活動の取組事例として、東京パークタワー管理組合理事長の柿内健介さんから、東京パークタワーでのコミュニティ活動を紹介いただきました。マンション住民が知り合える機会づくりに加えて、町会への参加についてもお話しいただきました。(柿内さんのお話の詳細は追って掲載)

また、区内でのコミュニティ活動の実践事例を、千代田区社会福祉協議会の梅澤稔さんからご紹介いただき、区内にもつながりづくりの多様な活動があることがわかりました。(梅澤さんのお話の詳細は追って掲載)

千代田区コミュニティ総務課からは、区民の約9割が共同住宅に住んでいること、町会の加入率は低下傾向にあり、これからの時代にどのような地域のつながりの基盤をつくるか見当が必要なことが紹介されました。
柿内さん、梅澤さんの話にも、参加者から積極的に質問が出されていて、活発なやりとりが行われていました。

進行役であり、事務局も務めるエンパブリックの広石からは、これからのゼミの議論の前提になるコミュニティに関する基本的な考え方を紹介しました。

「コミュニティ」といっても多様な考え方がありますが、ゼミでは、いったん「地域に関わる人同士がつながり、支え合える関係のある状態」と定義をし、参加者の対話を通して、千代田区のマンション住民にとって必要なコミュニティの具体的な姿を考えていくことにしています。

出会いや交流の機会から知り合い、つながっていく中で、結果的に何かしたい時、困った時に助け合えるような関係ができていくプロセスが、コミュニティ醸成だと考えられます。(ゼミで紹介した「コミュティの基本的な考え方」については追って掲載)

対話:マンション・コミュニティの現状と課題

このように、コミュニティについての事例や視点の紹介の後、参加者のみなさんの自己紹介、千代田区におけるマンション・コミュニティの現状と課題についての意見交換が行われました。

年代も、地域との関わり方も多様な方が集まり、それぞれの経験を基に、千代田区での暮らしの良さやマンションに関わるコミュニティの課題について話し合ったところ、下記のような課題を分かち合えることがわかってきました。

<マンション・コミュニティの課題>
・マンションで孤立している人を防ぐことが大切
・多様な価値観やつながりへの考え方がある人との関わりの作り方が難しい
・ライフスタイル(特に生活の時間帯)の違いがあると、つながるのは難しい
・高層マンションでの独居高齢者を支える仕組みがないと、災害時などには深刻な課題になる
・安心して最期まで住めると感じる街になってほしい
・コミュニティにはリスク管理の意味もある。災害時の備えを住民で考える必要がある
・マンション住民の間のネットでの情報共有はできないだろうか
・マンション住民の現状を把握することも必要
・千代田区には豊富な経験を持つ人財が多数いるのに活かしきれていない

<マンション・コミュニティの運営の難しさ>
・マンションや地域でのイベントで景品はもらいに来ても、その後、つながれない人も多くいる
・管理組合にクレーマー的に苦情を言う人がいる場合、どう対応したらいいか
・マンションの部屋を企業が所有している場合もある。住民と企業とのつながり方は
・保育、教育、介護など、似た課題を抱える人はきっといて、助け合えるはずだが、その人たちは、どこにいるのか、どうしたらわかるだろうか
・子育て世帯は児童館、図書館との連携したコミュニティづくりはできないか
・子育て世帯は習い事など地域の情報を求めている

<マンションと町会>
・マンション住民は、町会費を管理費などと一緒に払っているために、町会の一員である自覚がなく、実際に町会に参加することとの間にギャップが生じやすいのでは
・祭りに参加したいと思ったが、地域への入り口がわからなかったし、自ら、かなり動かないと見えてこなかった
・マンション住民の町会へのハードル感は高い
・町会やコミュニティのイメージが、実態とズレて認識していることも多い
・マンション住民、転入者への町会の説明会があればいいのではないか
・町会とマンションの管理組合との協働を増やしてはどうか
・今のマンションはオートロックが増えていて、町会からマンションに声を掛けることすらできないので、マンションの人がまちに出てきてもらわない限りは、会うことも難しい

<マンション間の連携>
・大規模マンションでは独立してイベントができるが、小規模マンションでは継続して行うのは難しい。地域の小規模マンションが連携してイベントができればいいと思う
・ただし、違うマンションの人とのつながり方はわからない。どう声かけたらいいだろう
・新しいマンションが建ち、新しい住民の方が入る時に、どのようにつながっていけるのだろう

<情報へのアクセス>
・行政も社協もコミュニティ関連の施策を多数しているが、その情報へのアクセスができていないのではないか
・行政などから町会に届く情報、管理組合に届く情報、マンション住民に届く情報には違いがある。マンションの一住民には、あまり地域の情報が届いていないのでは
・たくさん情報が来ても処理できないので、必要な時に情報にアクセスしやすいことが大切
・千代田区のマンションに新しく住みたい人にも、マンションや地域でのつながりは関心あることだろう。情報発信はどうしたらいいだろうか
・千代田区に転居してきた時にコミュニティに関する情報はもらえていない。転入時の情報提供を工夫できるのではないか

今後、約半年、10回のマンション・コミュニティ・ゼミの中で、こうした課題をゼミ生の皆さんが解決する手助けができればと考えています。

ゼミ生のふりかえりシートからは、下記のような声をいただきました。

・町会やマンション管理の活動をこれまで知る機会がなかったので、大変参考になりました。
・マンション、コミュニティの交流には理事会、町会の役員の皆様の働きかけ等が大変なエネルギーを要していると改めて感じました。
・話し合いとアクションが重要だと思いました。
・世代や環境による課題があると感じました。
・つながりを作ることが大事で結果としてコミュニティができるという視点
・今日の参加者と一般の居住者では、意識は違うのでは?
・出会いの機会が大切だと思ったが、誰がどう作ればいいのだろう?

第1回を通して、ゼミ生のみなさんが熱心に話し合われている姿が印象的でした。マンションとコミュニティは難しい課題も多くありますが、ゼミ生の熱意が新しい動きにつながるよう、今後も引き続き、お手伝いしてければと改めて思いました。

次回のゼミは「コミュニティ運営の基礎知識」をテーマに、7/25(火)19:00~21:00に開催します。

マンション・コミュニティ・ゼミは、まだ追加での参加者を募集しております。
参加を希望される方は下記よりお申込みください。
http://chiyolab.jp/archives/2090